「英語について」 資料1


佐久町・八千穂村合併協議会
第7回会議録


平成16年9月24日
佐久町・八千穂村合併協議会




L 佐久穂町に関するご意見について
○会長L佐久穂町に関する意見についてであります。事務局お願いいたします。
○小林事務局員それではお願いいたします。本日お配りした資料の中で、A4サイズの白い
資料がございますので、そちらをお願いします。5−(1)−L 佐久穂町に関するご意見につ
いてといった資料になります。
新町の名称に関しまして、八千穂村の千ケ日向の佐々木さんからご意見をいただきました。
ご意見につきまして、これから朗読させていただき、その後、事務局、幹事会で調査したものが
ございますので、その結果についてご報告いたしまして、その後、委員の皆様にご協議いただけ
ればと思います。
資料の1ページから朗読させていただきます。
佐久町と八千穂村の合併に関して協議している関係者の皆さんが、精力的にお仕事をなさっ
ていることに敬意を表します。
私自身が合併に関して特に異議を挟む行動を、これまで一切しておりませんでしたことは皆
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様がご承知のことと思います。しかし残念ながら次のようなことを報告せざるを得なくなりま
した。
去る7月28日に八千穂夏季大学で八千穂村にAETで赴任していたマイク・ディビス氏に
講演をしていただきました。終了後の慰労会での雑談の中で、聞き捨てならぬことを言いまし
た。ディビス氏が言うには「サクホ」という発音から、アメリカ人は卑わいなイメージを抱く
という内容でした。
そこで私が調べたこと、同僚であるアメリカ人の助教授にも尋ねたりした結果を以下に報告
します。ただし、ディビス氏が言った内容に沿っています。ということは違った連想もあり得
るということです。従って以下に述べますような内容とは異なり、しかも好印象を与えるもの
が見つかれば、そちらの意味を強調するのがよいかと思います。
1 「サク」という発音から連想する英単語はsuck です。この単語は添付した資料1にあ
りますように動詞、名詞の意味があります。そしてご覧のように動詞では「吸う、しゃぶる、
吸収する」という意味があります。そしてディビス氏が指摘するのはスラングとして使われて
いる意味、すなわち資料にありますように「俗語」としての意味「フェラチオをする」です。
2 「ホ」という発音から連想する英単語はwhore になるようです。これも資料2にありま
すように「売春婦」の意味で好ましいものではありません。
3 次にsuck という単語の発音ですが、資料1に書いてあります発音記号で容易に「サ
ク」という発音になることはおわかりでしょう。
4 問題はwhore の発音です。資料2の発音記号からは「ホール」と読めそうですが、アメ
リカ人の同僚によれば「あるいは」の意味のor の発音にh の音をつけて発音するようです。
カタカナで書けば「ホァ」ということになるのですが「ァ」の音は強くないようです。ですか
ら聞こえないこともあるようです。
5 「サクホ」という発音をアメリカ人が聞いたとき、もちろん人によっては卑わいなイ
メージを抱かない人もいるだろうと、同僚はことわりを言いながら、連想する人はsucking wh
ore という表現を思い浮かべるだろうと言いました。つまりing ですからsucking は形容詞と
なって「フェラチオをする売春婦」という意味になります。
6 初めて聞く言葉に対して人は、その時まで知っている発音を当てはめようとします。ア
メリカ人がRose と発音すると、日本人にはLose に聞こえます。日本語「ローズ」はLose な
のです。つまり日本語にはRose という発音がないから、カタカナの「ローズ」を記憶の中か
ら見つけ出して発音するのです。どうしても過去の蓄積から見つけ出そうとするのです。です
から「サクホ」という発音からアメリカ人は自分の知っている発音と言葉を探すでしょう。
「マラカイボ(地名)」「ボボ・ブラジル(人名)」という固有名詞を聞いて「うわぁ!」と
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思う日本人はいるはずです。私もその一人です。
7 佐久町・八千穂村合併協議会のホームページでは、町名については「協議済」とありま
す。私もその点を十分知っております。もう一度協議することはできないのでしょうか。皆さ
んが子どもに名前を付けるときのことを考えてください。どんな些細なことでもマイナスのイ
メージを避けると思います。子どもの生涯を考えて、名前に使う漢字の画数で占う人さえいま
す。それだけ名前が大事であることは、町名であっても同じだと思います。アメリカではなく、
日本であることを強調する方がいるかもしれませんが、でもその方は、これから「サクホ」と
言うとき、絶対に思い出すでしょう。
8 もう発表してしまったから駄目だと思う方がいるかもしれません。訂正の発表をしても
いいではないでしょうか。このような卑わいな連想について、私が協議会に報告した以上、恐
らくは口から口へと伝わり、最後にはマスコミに伝わるでしょう。そのとき知っていて黙認し
たのかと問われるかもしれません。その時では完全な手遅れです。今ならまだできるのではな
いでしょうか。
9 アンケートで多数を占めたから駄目だと言う方がいるでしょう。アンケートは「調査」
であって「意見表明」ではありません。まして法的拘束力はありません。卑わいなイメージが
つきまとう表現であるということが判った事実を率直に訴えれば、住民の皆さんは理解してく
ださると思います。
10 この時点で全てを明らかにして再度協議していただきたいと思います。卑わいなイ
メージを知っていて決めることは後悔するのではないでしょうか。皆さんが後悔しないために
も、再協議してこのようなイメージを連想させない町名を決めて頂きたいと思いますが、いか
がでしょうか。協議会の皆さんが英断をもって実行して頂ければ、後世の人たちから高く評価
されると思います。
11 未来は国際時代となるのは明らかです。海外で活躍する若い人たちが多く出るかもし
れません。私たちの子孫が「サクホ」出身であることを英語で伝えたとき、一度で覚えられる
でしょう。しかしそれは好ましいイメージではないために覚えられることになります。
以上、ディビス氏の指摘を元に調べたこと、私が考えたことを書きました。私は仕事柄、言
葉についてはこだわりがあります。語学の教師であり、文学も担当しています。私自身がこれ
から、町名として使う言葉を、口にするときも書くときも常に卑わいなイメージを描くことに
なるかと思うと、正直言って不快感が湧きます。一度このようなことを知った今、「サクホ」
は好ましくないと考えています。是非とも、再度検討をお願いしたく思いますのでよろしくお
顔いします。

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といった内容のご意見をいただきました。
この件につきまして、事務局、幹事会で調査した事項がございますので、口頭でご報告いたし
ます。
まずは、このsuck あるいはwhore といった英語の使われ方が辞書等によって、どのように
使われているか調査しましたので、その件についてご報告します。
1つ目として、「本物の米語・口語・スラング辞典」といった図書がありました。その中で
suck あるいはwhore といったものがどういう使われ方を、スラングでされているかということ
を調べました。
まずsuck ですが、1つ目として「ビールや酒を飲む」、あるいは2つ目として「よくない
状態、人や物にとってよくない状態、好ましくない状態でいる」といった意味が載っておりま
した。
あと、このsuck にer という字をつけまして、sucker の意味では1つ目として「まぬけ」、
「だまされやすいカモ」、あるいは2つ目として「人をだます、カモにする」、3つ目として
「嫌な人、失礼な呼称として用いる」、4つ目として「装置、物」といった記載がございまし
た。
この中には、suck whore といった使われ方、あるいはsucking whore といった使われ方での
スラングとしての意味は載っていませんでした。
続きまして、2つ目として小学館の「ランダムハウス英和辞典」を調べたところ、suck とい
う意味では「吸い込む、吸う、吸う」、あるいは「キャンデーなどを口に含んでなめる、しゃ
ぶる」、あるいは「知識などを吸収する、情報などを得る」といった意味がありましたが、今
回ご意見をいただいた内容での卑わいな表現といった部類の記載はございませんでした。
3つ目として、研究社「英和大辞典」、あるいは4つ目、「コンサイス英和辞典」によりま
すと、suck という意味の中で、今回いただいたご意見と同様の記載がありましたが、suck who
re といったもので使っていて、どういった意味があるかといった記載はございませんでした。
○須田事務局員続きまして、新町名の佐久穂町に関する、先ほど来ありました佐々木氏のご
指摘につきまして、調査できる範囲において英語圏出身の外国人の皆さんに直接、あるいは間接
的にお聞きをいたしました調査結果につきましてご報告をいたします。
まず、八千穂村の英語指導助手、いわゆるAETのフィリップ・トーさんにお聞きしたところ
によりますと、「サクホ」は尊敬に値する響きではない、「サク」と「ホ」は一緒に使うべきで
はないと考える。
佐久町の英語指導助手、同じくAETのマーク・クローカーさんですが、「サク」と「suc
k」の発音は違い、望ましくない意味の連想はしない。
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それから、信州大学へ外国から来ている教授の方、2名の方にお聞きしましたところ、お一人
の方は「サクホ」と聞いても、特段何も感じないし、連想もしない。もう1名の方は、言われれ
ばそう感じる人もいるかもしれないが、一般的には「サクホ」と聞いても何の連想もしないとい
うことでございました。
この調査につきましては、佐久町と八千穂村の両教育委員会と、長野県まちづくり支援室及び
佐久地方事務所の総務課の皆さんのご協力により調査をいたしましたが、申し上げましたとおり、
何人かの英語圏出身の皆さんの感じ方についてデータを収集いたしました。
これよりも数多くの方々のご意見、感じ方とはいきませんでしたが、お聞きした方々の中でも
感じ方はまちまちでございまして、聞いた方の主観によるところが大きいようです。
県内のある地域、ある市の地名につきましても、英語圏出身の方々には「下水」、あるいは
「汚泥」といった意味に感じる方もいるようですが、こちらにつきましても聞いた方の主観によ
るところがあるようで、日本人であれば、その地域と下水や汚泥を結びつけて考える方はまれで
あると思われます。
佐久穂町に関する調査結果につきましては、以上でございます。
○会長ありがとうございました。佐々木さんという方から、町名について非常に違和感がある
から、もう一度勇気を持って考え直して欲しいというご意見でありました。
それについて、理事者幹事会でもいろいろ協議をし、ただいま事務局からできる限りの資料を、
あるいは人たちからご意見を聞いた結果を発表していただきました。
この件について、人それぞれ受け止め方があるし、そう思えばそうだろうし、そうじゃないと
いう方もいるわけでして、非常に難しいわけであります。
何かご質問がありましたらお受けをしたいと思います。ご意見でも結構です。佐々木委員さん、
どうぞ。
○佐々木龍夫委員この文書は、八千穂村の中にも相当出回っておりまして、これに同意する
ような人たちが私のところにも大分電話だとか、いろいろ言ってきております。多分28日から
の説明会に出ても、この問題が必ず出てくるような気がするんです。
ここにもあるけれども、この名前はできたら、もう1回考え直したらどうかと思うんですが。
最後に残った八千穂、佐久穂というような形を取り払って、もう一度考え直せたら考え直すべき
だと思います。
○会長考え直すべきだというご意見であります。他にございますか。佐々木委員さん、どうぞ。
○佐々木公俟委員ただいま、議長の方からも申し上げたとおり、こういうせっかくつけた名
前ですが、ケチがついて、まだ県へ出していない名前だとしたら、ここで再度検討するのが当然
のような気がいたします。そういう意味で、ぜひ新しい名前をもう一度考える必要があるように
思います。
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○会長他にご意見ありますか。小須田委員さん、どうぞ。
○小須田清委員私は、英語は全くわかりません。ですから、こういうように言われると、そ
うかなというように思うんですけれど、国道なんかに立っている標識は、ローマ字で佐久町でも
サクタウン(Saku town)とか表示がされておりまして、ローマ字表示をしているのに英語にこだ
わらなくちゃいけないのかなという感じもするんですけれど。その点、専門家じゃないものです
から、こういう卑わいなというような意味があるなんていうことを言われると、人間誰でもそう
いうことはやっぱりまずいなと感じるんですけれど。
ただ1つは、せっかく住民の皆さんも佐久穂という町名に賛同して決まったという経過も尊重
しなければいけないというようにも思いますし、八千穂村さんの場合、そういうように突き詰め
ていくと「穂」という字に問題があるということになると、やっぱりちょっと割り切れない面が
あるように感じます。
ですから、ローマ字という使い方の方が、私は多かったと理解をしているんですけれど、
ちょっと英語がよくわからないものですから。
○会長ありがとうございました。他にありますか。なかなか難しくて、名前ですから。また、
ほかの大学の先生から見れば、特段問題ないよというような言い方もされますし。
ただ、ひとつどうなんでしょうか、この佐久穂町という名前が大分もう前から話題といいま
しょうか、出てきたわけでして、それが9月へ来て、いきなりこういう解釈をされたわけです。
それまでも大分長い時間、候補として上がっていたわけですので、それは住民の皆さんも十分承
知はしているわけなんですけれども。調査に時間がかかったのかどうかわかりませんけれども。
大工原委員さん、どうぞ。
○大工原敬明委員この文書は八千穂村にかなり回っているわけですか。どんな状況なんで
しょうか。
○佐々木龍夫委員郵送で来たのと、それから直接配られて来たのと内容的には同じだと。
○大工原敬明委員一般の住民の人たちにも全体的にかなり配られているということですか。
そうすると、これはやっぱり町名を決めるときに反対の人たちの意図的なことが、ここへもって
きて出てきたということはないですか。これ幸いと思って、これを反対の活動に利用しようと
思って、村民に配っているとか。
それは、1つの仮定だからいいとして、その点もちょっと伺って、判断示さなくちゃいけない
なと思って。
これ、そうやって言われれば、そういうように感じるけれども、そんなに真剣に英語で解釈し
てどうのこうの。国際社会だから今後の問題にはなるとは思うけれども。そこまで踏み込まなく
たっていいような気がするんだけれども。
この問題で、もう一回どうのこうのということになる
と、合併するかしないかまで影響してくるような気がするんだけれども。何かひとつ後戻りして
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しまうと、それがきっかけでバサンといってしまうような気がするんだけれども、どういうもの
でしょうか。
○会長山浦委員さん、どうぞ。
○山浦快公委員この内容自体は、全く取り上げる必要ないと思うんです。単なるこじつけだ
と思うんですよね。だから、これ自体については、そんなに深刻に考えることはない。ただ、こ
の人の言わんとしていることは、八千穂村という名前に戻してもらえませんかということなんで
すよ、ただ単に。そのために、こういうこじつけをして、回り回って再考願えませんかと言って
いるだけのことなんですよね。そこの点で議論すればいいわけで、この内容について何ら取り上
げる必要、私はないなと思っています。

○会長ありがとうございました。他にご意見ありますか。教育長さん、何かありますか。お願
いいたします。
○原佐久町教育長教育委員会にもいろいろ調査してくれという依頼ございまして、須田教育
長さん、それから私の方でも調査しまして、先ほど事務局の方から申しましたようなことを調べ
て、事務局へご報告したところでございます。
幹事会で話しましたことは、私もちょっと図書館が近くですので、調べましたら、世界に言葉
が3,000弱あるんです。日本語もその1つですし、英語もその1つです。62億余の人がお
りますので、英語を話す方もあれば、違う言葉を話されることもあると。従って、日本語と英語
の意味、全く違うわけですね。文化が違います。これは文化の違いだと思います。
「サク」について申せば、私たちの好きな桜もサクでございます。あるいはお名前にサクオ、
サクゾウさん、サクコさん、私の知っている中でもこういう名前を持っている方があるわけでご
ざいます。名前の後ろの方で「ホ」で考えれば、ミホさん、シホさん、チホさんと、「ホ」のつ
く皆さんもたくさんいるわけでございます。
このようにやっていくと、日本の文化、言葉は全部そういう意味で見直さなくちゃいけないと、
そういうことになってしまうわけでございます。
かつて、日本の有名な選手が外国で活躍をしたときに、その人の名前を日本のアナウンサーが
大きい声で応援で叫んだ時に、そちらの国の言葉で言うと、男性の体の一部を指す言葉だったと。
で、そのことで観衆盛り上がったんですけれども、後でやっぱり失礼なことをしたと一生懸命、
泳いだ人に対して、誠に失礼なことがあったと、そんな記事を読んだことがございます。
私たちが願っている佐久穂町は、例えばアメリカから見ましても、全く知られない1つの町で
ございます。長野県もアメリカへ行って聞かれると、日本のどこにあるんだと、そういうふうに
言われる県でございます。そうした場合に、やはり私たちとしては、新しくできる佐久穂町を誇
りにして、みんなで佐久穂町にふさわしい文化をつくっていきたいなと、こういうように思うわ
けでございます。
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従って、そうしたお考えも、英語から見れば部分的にはあるかもしれません。これは世界中の
言葉を日本語で聞いた時にもやっぱり同じようなことが起こると思うんですよ。だからそういう
点をお互いに大事に考えて、外国の文化も大事にする、言葉も大事にする、まして人の名前にな
れば、これは人格を大事にすることになります。
そうした点で、私といたしましては、やはり自信を持って佐久穂町という名前で新町発足して
欲しいなと、こんな思いでおります。

○会長ありがとうございました。今まで、事務局と教育委員会には、本当に気を遣って調べら
れる範囲を調べていただきました。そのまとめが今、教育長さんのまとめになるわけです。
事務局、これは回答しますか。はっきりと回答すると。
他にご意見ありますか。ないようでしたら、いろいろな受け止め方は、言葉ですからあろうか
と思います。今、教育長さん言ったように、非常に世界には多くの言葉があると、いろいろ取れ
るという話がありました。
事務局で調べていただいたこと、あるいは教育長さんがまとめとして述べられたことで、新し
い町の名前として、自信を持ってという話もありましたので、ここで再度また町名の募集をして、
他のことで意見が強く出たら、それもバックするのかということになりかねないと私は思います。
そこまでやると、また大変なことになると思いますので、皆さんからご意見を聞いて、特に問題
がなければ、事務局で調査をした結果に基づいて、協議会でもご意見いただいたということで、
佐々木さんにご返答したいと思いますが、どんなものでしょうか。どうぞ。
○小須田清委員先ほど、私も英語はさっぱりわからなかったものですから、変な話をしたわ
けですけれども、やっぱり「穂」という字につきまして、今私なりに考えますのは、やっぱり稲
穂の「穂」というのが原点であると思います、八千穂村の皆さんも。
ですから、稲というのは日本人の食の根元でありますし、農業の根幹でもあるわけで、その
「穂」をやっぱり我々自信を持って町名に採用したというように考えていくことが大事だろうと
思いますので、さっき調査した内容も含めて、そういう皆さんにまた再度ご理解をいただくよう
な形でお取扱いをいただきたいと思います。
○会長ありがとうございました。他にありますか。山浦委員さん、どうぞ。
○山浦快公委員この方のおっしゃっている3ページのところ、ちょっと気になるんですけれ
ども。要するに、最終的な決定は、まだ先の何か他の機関で、この名前というものを決められる
んじゃないの、ということを指摘しているわけです。今、現在、佐久穂と決めたことが法的な拘
束力は何もないんだと。それは最終的にどこで決めるんだと。もう一度、もしそういった決める
機関が存在とすれば、そちらの方でもう一度、再考願えないかということを指摘しているんです
よね。
ですから、その辺のところをきちっと対応すれば、私はこういうこじつけみたいな、こんなも
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のはそんなに問題にすることはない。ただ1点だけ、そこがちょっと気になるということなんで
すね。
しっかり我々協議会としての対応というのは、これまでの手順をきちっと踏んでいるわけです
よ。その両町村の住民の皆さん全員が参加していただいて、最終的には佐久穂に決まったという
手順があるわけです。これはきちっとして我々として持っていないと、今さらこういう問題が出
たからどうしましょう、協議会としては。あと、また別に他の機関があって決めるんだよと、最
終的にはそこで決めるんだよということになれば、そこにきちっと提案しなくちゃいけないだろ
うし、ここが最終決定機関であれば、この協議会のここにいる皆さんは、そういったきちっとし
た対応をしてもらわないと、こういう問題がどんどんこれから出てくると。私自身だって、これ
さえなければ、まだ八千穂というものにこだわっていますからね。だけど、そういった正規の手
順を踏んでやっていくことについて、今後どうするというきちっとした最後の詰めができていな
いんじゃないかなという気はするんです。その辺どうでしょう。
○会長山浦委員さん、思いも含めて今発言をいただいたわけですけれども。
何か聞きたいことがありましたらと思いますが。特にありませんか。
○佐々木公俟委員これだけのスケジュールが決まっている中で、こういう問題を取り上げる
ことは大変苦しいことですが、こういう投書もあったことを村民にきちんと話して、かつ佐久穂
でいいと、こういう答えが出れば、私は一番理想だと思います。これを隠して説明して、一応そ
の場は通っても、必ずそういう問題が出てきたとき、今度はこちらが答えようがないと、こうい
うことのないように、慎重かつ勇気を持って村民の皆さんと話し合うことが、ここまで来たら必
要ではなかろうかと思います。以上です。
○会長ありがとうございました。他にありますか。由井委員さん、どうぞ。
○由井正隆委員やっぱりこの意見の主の佐々木さんがどういう意図を持って、この文書を出
したかということが一番だと思うんです。やはりこの佐々木さんに対して、どういう回答をこの
協議会としてできるのか、それでまた佐々木さんに対して出した回答が、佐々木さんとして納得
できるのかどうかということだと思いますが。協議会の出す回答が、佐々木さんとして納得でき
ないような回答になれば、もうこの文書がそこらじゅうに出回って大騒ぎになると。その時に
なって、協議会としてどうするんだというような大変な問題になる可能性も残されていると思い
ます。
ですから、佐々木さんに対する回答、佐々木さんの真意が果たして何なのか、ちょっと図りか
ねるところがありまして、今日どういう結論を出していいのかわからないのですが、とにかく
佐々木さんに対する回答の仕方がとにかく一番問題ではないのでしょうか。
私としては、こういうことでケチをつけられた、この内容についてはかなりこじつけ部分が
あって、そんなに取るに足らないというような感じはするんですが、しかしただ、この文書をや
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たら悪意といいますか、ある意図のもとに、そこらじゅうに配るということになれば、誰も今度
の新しい名前に対して良い印象を抱けなくなるということは事実です。
従って、その時になって、なぜこんな、たとえこじつけであろうが何であろうが、こういう文
書が出回った時には、やはり相当この町名に対して批判が出てくる可能性はあるというように思
いますけれども。その時に果たしてどう対処したらいいのかなという感じですね。以上です。
○会長山口委員さん、どうぞ。
○山口ふじ子委員実際、名前としてサクコだとか、ミホコだとか、その「サク」とか「ホ」
という字、使っている方多いと思うんですよね。この文章を出すことによって、今までとても良
い名前をもらったという気持ちで過ごしている方に、このイメージを植えつけていいものかどう
なのか、佐々木さんにそれを問い正したいと思います。良い名前だねということで来て、私たち
もその人の人格でもって良い方というのに、こういう悪い、ついているものに対して悪いイメー
ジを与えることはどうなのかと、その辺も聞いていただきたいと思います。

○会長事務局では佐々木さんとは、この文書でお行き会いをして、話はされたんですか。
ちょっとその辺を。
○事務局長9月10日であります。佐々木さんが事務局へ見えられました。佐々木さんが、
当時の八千穂村のAETから聞いた話だよという前提の話でした。その中で佐々木さん自身も、
そういうことを言われたので調べてみたらなるほど、そんなことを言っているアメリカの友達も
いたということがあるので、どうだろうか、もう一回町名を考えてもらえないかということでお
見えになりました。
無記名の投書等は、今日の次第の資料の中にもありますが、無記名でこの町名がどうのこうの
ということはたくさんありますけれども、佐々木さんは自らお持ちいただいて、協議会にかけて
ほしいと、こういう要請でありました。そんなことがございましたので、一番早い本日の協議会
で、この内容についてお示しをさせていただいたということでございます。
その結果、両町村の教育委員会の皆さん方にも、ご足労いただいたり、佐久地方事務所または
まちづくり支援室の皆さん方にもご協力をいただいた結果が先ほどの内容であります。そのよう
に考える人もいれば、全く考えない人もいるというのが結論だと思います。その旨を佐々木さ
んにおつなぎしたいと思っております。
○会長その先は、また出るということかね、今、由井委員さんが心配したことだけれど。
○事務局長わかりませんが、どうでしょうか。それは。
○佐々木龍夫委員恐らく各会場で、これについて、この資料にあるような内容の質問が出る
かも。恐らく佐久町でも。
○会長回答を28日までにしなければ意味ないですね、説明会の前までにしなければ。結論を
佐々木さんには。
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○事務局長協議会としては、先ほど教育委員会、それから県の皆さん方のご協力によって、
調査した結果を地区説明会の中でお話していくしかないと思います。信大で講義しているお二方
の教授さんは、何も感じないと言っているわけですから。それぞれ外国の方々でも感じ方が違う
ということをお伝えしていくしかないのかなと思っております。
○会長他にありますか。
○星野美子委員こじつけとしか思えないんですが。佐久は「saku」ですから、「suc
k」じゃないんですよね。これをもう一度みんなで確認した方がいいですよね。
○狩野つる子委員日本語をわざわざ英語に直す必要がないんです。
○会長外国の国名だとか地名見ても、それはいろいろ言い始めればありますよね。だけれども
何となく感じてしまうんですよね、こじつけではありますが。日本人が見ても、あれ、この名前
何でかなと。どうぞ、岩アさん。
○岩ア行子委員ただ、八千穂村の説明会に行くと必ず言われると思うんですよね。だから、
その時に確固とした反対議論と言ったらおかしいけれども、ある程度ちゃんとしたものを持って
いかないと納得していただけないということなんで、文章でもいいんですけれども、資料みたい
なものをきちんと作って持って行った方がいいと思うんです。
○会長この他にですか。
○岩ア行子委員だから説明できるだけの資料があった方がいいと思うんですけれど。
○会長統一したものですね。考え方をということですね。
○岩ア行子委員考え方を統一して、ぱっと言えるだけの文書か何か、皆さんでちゃんと確認
しておかないと。
○会長誰かがそこでしっかりとお答えできる体制をとっていくということですね。
○岩ア行子委員そうですね。
○会長それは当然だと思いますよね。お互い言い分があるわけですから、解釈もあるわけです
から。今あったように、佐久の地方の豊かな稲穂だという言い方もされるわけです。
事務局、説明会までには今までのことをまとめて、統一的なものを、八千穂村と佐久町で。
○事務局長先ほどご説明した内容で、それぞれの会場で同じ説明をしていきたいと思ってお
ります。人の感じ方はそれぞれですから、それ以上のことは説明のしようがありません。
○会長それでは、今までいろいろ長い間議論をしてきた結果、多くの住民の皆さんのまとめと
して、この名前ができたわけであります。いろいろ見方を変えたり、こじつければ何とでも、こ
れは言えるわけですけれども、1つの意見としてはそういうこともあるかと思いますけれども。
今出ましたように、何もかも英語に訳して云々ということでなくて、日本の文化、あるいは地域
を代表する、将来の思いをはせると、こういった意味だと思います。
事務局の方で、説明会の会場で質問が出た場合、今までいろいろ意見がありましたし、協議結
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果があり、そして今日もこれだけのご意見をいただいたわけですから、統一したしっかりした協
議会での結果を持って臨みたいと思うのです。また、その案は事務局で作っていただいて、
ちょっと協議会には間に合いませんけれども、両町村で協議をして、もし文言がまずければ修正
なんかをして、統一したものをつくって説明会に臨みたいと思うのですが、いかがでしょうかね。
これ、お返しをしなければいけない。返事はいつにしましょうか。
○副会長外国人の学者や先生も感じ方全く違うでしょ。それで第一、日本は日本語ですよ。
まして佐久穂町は漢字でしょう。「佐」という字はにんべんに左は助ける、「久」は久しい、長
野県には佐久という地方はあるし、「穂」はもちろん稲の穂だし、これを英語に、佐久穂を久し
く助ける穂を英語に訳してごらんなさい、どういう字になりますか、そうでしょう。
それで、我々がもし名刺に日本語と英語でもって、英語というか、ローマ字で名刺刷ったとき
に、suck whore townとは書かないですよ。sakuho townですよ、そうでしょう。Japan Nagano P
refecture、minamisakugun、sakuho townでしょ。ちっとも私はおかしいと思わないですよ。
まして、今200幾つか世界に国ありますよね。言語はさっき教育長さん、3,000の上も
あると。全てを苦にしていたら、町の名前なんか決められないです。ここにも佐々木さん、マラ
カイボだとか、ボボ・ブラジルおかしいと思うけれども、私はマラカイボ諸島、それからボボ・
ブラジルというプロレスラーだっけ、プロレスラーの名前聞いても、ちっともおかしいと思わな
いですよ。おかしく感じる人はおかしく感じるかもしれないけれど、感じない者は感じないと思
います。
ですから、マイク・ディビスが最後に言ったことは、私は信じなくていいと思いますが、いか
がですか。

○会長いろいろご意見ありました。今までのことをまとめて、説明会には同じ説明ができるよ
うにしたいと思います。統一した解釈をしたいと思います。最後は、ここは日本だという話をし
なければいけないと思います。
佐々木さんの方には、来週に送りたいという事務局の案であります。またそれについては、今
まで委員の皆さんから出た意見、あるいは事務局でいろいろな方のご意見も聞いた経過がありま
すので、それらともあわせて文書にして回答をしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろし
いですか。
(「異議なし」の声あり)
○会長ありがとうございました。
 

カラーフォントは、引用者(森崎)による。途中の数字は原文のページ数です。)

 
◆リンク(以上はこのサイトからの引用です)
佐久町・八千穂村合併協議会 第7回会議録


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