セント・オブ・ウーマン 続編
  ◆ Scent of a Woman の情報
これには、オリジナル版のイタリア映画がある。
邦題「女の芳香」
ヴィットリオ・ガスマン主演
ディノ・リージ監督
1972年製作
テーマ音楽(アルマント・トヨバヨーリ作曲)がヒット
原作:Giovanni Arpino
Scent of a Woman
セント・オブ・ウーマン 夢の香り
主演: アル・パチーノ
セント・オブ・ウーマンのストーリーの続編(あらすじ)を書いてみました。
  
第1章
 
フランク・スレ―ド中佐は、次のクリスマスの日に、チャーリー(クリス・オドネル)を食事に招待する。
スレ―ド中佐は、酔った勢いで、チャーリーに、ニューヨークへこれから行こうと切り出す。
言い出したら聞かない中佐だ。

早速、ニューヨークに飛び、例のリムジン運転手を呼ぶ。
そしてあのタンゴを踊ったレストランに行く。

そこでスレ―ド中佐は、あの日と同じ石鹸の匂いを嗅ぐ。
「ドナがいる。」とチャーリーに囁く。
「ドナだって!」
そのチャーリーの声に、ドナが振り向く。

あの日と同じように、スレ―ド中佐はドナのもとに行く、座ってもよいか尋ねる。
席につき、少しの会話のとぎれに、スレ―ド中佐はすばやくドナの気分を察知する。

ドナはちょうど前の彼と別れて、やや傷心のおももちであった。
ここの想い出が今の彼女を回復させてくれるかも、という潜在した気持ちがドナをここに来させたのかもしれない。

チャーリーも思わぬ再会に心ときめく。
ドナのほうも、チャーリーの視線が、いつしか自分の落ち込んでいた気持ちを救いつつあるのを感じる。

目に見えぬ空気を敏感に察知する能力に長けたスレ―ド中佐は、2人の途切れ途切れの会話を聞きながら、2人のために人肌脱ごうと密かに思いを巡らす。

その席を一同があとにする時、ドナが思い出したように言う。
「明日うちで、パーティがあるの。ぜひお2人でいらして下さい。」
2人が断る理由はない。

翌日、2人はリムジンでドナの家に繰り出す。
ドナの父は有力な実業家。
その日、パーティには政治家なども多く来ていた。
スレ―ド中佐の知り合いもいて、話しかけてきた。
会話の途中で、スレ―ド中佐の鼻がピクリと動く。

「フルール・ロカーユ(岸辺の花)!」とスレ―ド中佐。
その声を聞いて、あの学校演説の時に話した独身の女教授ドーンズが近寄ってきた。

「おお政治学の先生! 奇遇ですな。」
「あなたがたこそ、どうしてここに?」
話しはひとしきり盛り上がり、ドナもあの時の学校の事件のことを聞いて面白がる。

スレ―ド中佐は、チャーリーの中にまっすぐな人間を見たように、女教授の中に野菊のような可憐さと控えめさと見て、もはや無視できない存在になっていることに気づく。

さて、このパーティには、もう1人、重要な人物がいた。
校長にペンキの風船をしかけた首謀格の息子の父だ。
このやり手の実業家Aは、スレ―ド中佐と大佐への昇進を争っていたB中佐(当時)と知り合いだった。
B中佐は賄賂になびき易く、軍から仕事を取るには欠かせない人種だった。
Aにとって、一本気なスレ―ド中佐は邪魔な存在であり、排除して、B中佐を大佐にし、有利に仕事を得る算段をしていた。
そして、ある男を使い、スレ―ド中佐を酔わせ、手榴弾で自滅させようと企んだ。
幸い命には別状はなかったが、スレ―ド中佐は、それがもとで視力を失った。
Aの息子、すなわち例の事件の首謀者Cは、このことをある日、酔った父がしゃべっているのを聞いて知っていた。もちろんその相手が、スレ―ド中佐であることは知らなかった。

そのパーティの終わり頃、Cがお抱え運転手の車で父Aを迎えに来た。何かを買ってもらうおねだりだ。
そこでチャーリーに会い、スレ―ド中佐は、Aとも会話を交わすことになった。
Aは、スレ―ド中佐の話しはB中佐から聞いてはいたものの、実際には会ったことがない。
しかし紹介されて名を聞いてギクリとする。
その動揺の色はスレ―ド中佐には見えない。

そんなことは知らないCは、次の日、久しぶりに再会したチャーリーを呼び出し、思い出話に花を咲かせる中、その話しを偶然してしまった。
それはスレ―ド中佐のことだと感じたチャーリーは、ホテルに帰って、スレ―ド中佐に報告する。
最初は信じられなかったスレ―ド中佐だが、次第に話しの整合性から、その信憑性を確信する。
怒りに燃えたスレ―ド中佐は、ウィスキーを舌に転がしながら、一計を巡らす。

一方、Aは、息子の出世にケチをつけたのがスレ―ド中佐であることを知り、あらためてスレ―ド中佐に復讐の念を抱く。

Aは、息子Cの話しから、スレ―ド中佐が女好きであり、フェラーリ好きであることを知った。
「ふむ、女にフェラーリか・・・」
 
 (続く)
第2章
 


 





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morisaki 作
2005.9.18〜